コンテンツにスキップ

投球回

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

投球回(とうきゅうかい、: Innings pitched / IP)は、野球における投手記録の一つで投手登板したイニングの数を表す。投球回数投球イニングともいう。

概要

[編集]

イニングの途中で投手が交代した場合には、登板時に取った(攻撃側に記録された)アウト一つにつき1/3ずつを加える。投手がアウトを一つも取れずに降板した場合の投球回は、0ではなく「0/3」と記録する。また、イニングをまたいで登板したが、アウトを取れなかったイニングがある場合にも、「1 0/3」などと記録する。

新聞などでは便宜上、投球回の0/3、1/32/3活字で1字に収める場合は031323)をそれぞれ「.0」「.1」「.2」と表記することがある(日本野球機構の公式ウェブサイトなど、「0/3」や「.0」の代わりに「+」記号を用いる媒体もある)。

メジャーリーグベースボール日本プロ野球では、歴代最多投球回の記録上位のほとんどがプロ野球リーグ草創期の選手で占められている。

草創期には優秀な投手の数は多くなく、ごく少数の優秀な投手が過度に優先起用されていたため、チーム投球回全体のかなりの割合を担っていたが、次第にリーグの競技水準が上昇し優秀な投手の数が増えてくると、各投手間の起用機会は均一化していった。

これにより先発ローテーションが整備され、また投手分業制が進展していき、1980年代後半以降はMLB・日本ともにひとりの投手の投球回数は多くとも1シーズンで200から250投球回程度にとどまっている。

日本プロ野球

[編集]

通算記録

[編集]
順位選手名投球回
1金田正一5526.2
2米田哲也5130.0
3小山正明4899.0
4鈴木啓示4600.1
5別所毅彦4350.2
6梶本隆夫4208.0
7スタルヒン4175.1
8東尾修4086.0
9山田久志3865.0
10稲尾和久3599.0
順位選手名投球回
11若林忠志3557.1
12野口二郎3447.1
13長谷川良平3376.1
14平松政次3360.2
15山本昌3348.2
16工藤公康3336.2
17村田兆治3331.1
18三浦大輔3276.0
19松岡弘3240.0
20江夏豊3196.0
  • 記録は2025年シーズン終了時[1]

シーズン記録

[編集]
順位選手名所属球団投球回記録年登板
1林安夫朝日541.11942年71
2野口二郎大洋527.11942年66
3真田重蔵パシフィック464.21946年63
4野口二郎東京セネタース459.01939年69
5スタルヒン東京巨人軍458.11939年68
6亀田忠黒鷲456.21940年56
7別所昭南海ホークス448.11947年55
8白木義一郎セネタース440.01946年59
9石原繁三大和439.11942年60
10白木義一郎東急フライヤーズ439.01947年59
記録は2025年シーズン終了時[2]
選手名所属球団投球回記録年登板
セ・リーグ記録権藤博中日ドラゴンズ429.11961年69
パ・リーグ記録稲尾和久西鉄ライオンズ404.01961年78
記録は2025年シーズン終了時

メジャーリーグベースボール

[編集]

通算記録

[編集]
  • 記録は2025年シーズン終了時[3]

シーズン記録

[編集]
順位選手名所属球団投球回記録年
1ウィル・ホワイトシンシナティ・レッズ680.01879年
2チャールズ・ラドボーンプロビデンス・グレイズ678.21884年
3ガイ・ヘッカールイビル・エクリプス670.2
4ジム・マコーミッククリーブランド・ブルース657.21880年
5パッド・ガルヴィンバッファロー・バイソンズ656.11883年
6636.11884年
7チャールズ・ラドボーンプロビデンス・グレイズ632.11883年
8ジョン・クラークソンシカゴ・ホワイトストッキングス623.01885年
9ジム・デブリンルイビル・グレイズ622.01876年
ビル・ハッチソンシカゴ・コルツ1892年
2リーグ制後
順位選手名所属球団投球回記録年
1エド・ウォルシュシカゴ・ホワイトソックス464.01908年
2ジャック・チェスブロニューヨーク・ハイランダーズ454.21904年
3ジョー・マクギニティニューヨーク・ジャイアンツ434.01903年
4エド・ウォルシュシカゴ・ホワイトソックス422.11907年
5ビック・ウィリスボストン・ビーンイーターズ410.01902年
6ジョー・マクギニティニューヨーク・ジャイアンツ408.01904年
7エド・ウォルシュシカゴ・ホワイトソックス393.01912年
8デイブ・ダベンポートセントルイス・テリアズ392.21915年
9クリスティ・マシューソンニューヨーク・ジャイアンツ390.21908年
10ジャック・パウエルニューヨーク・ハイランダーズ390.11904年
記録は2025年シーズン終了時点[4]
ライブボール時代以降
順位選手名所属球団投球回記録年備考
1ウィルバー・ウッドシカゴ・ホワイトソックス376.21972年ア・リーグ記録[5]、左投手記録[6]
2ミッキー・ロリッチデトロイト・タイガース376.01971年
3ボブ・フェラークリーブランド・インディアンス371.11946年右投手記録[7]
4ピート・アレクサンダーシカゴ・カブス363.11920年ナ・リーグ記録[8]
5ウィルバー・ウッドシカゴ・ホワイトソックス359.11973年
6ジョージ・ウールクリーブランド・インディアンス357.21923年
7ディジー・トラウトデトロイト・タイガース352.1
8レッド・フェイバーシカゴ・ホワイトソックス352.01922年
9アーバン・ショッカーセントルイス・ブラウンズ348.0
10ロビン・ロバーツフィラデルフィア・フィリーズ346.21953年
記録は2025年シーズン終了時点[4]

脚注

[編集]

注釈

[編集]

出典

[編集]
  1. 歴代最高記録 投球回【通算記録】 - NPB.jp 日本野球機構(シーズン中は毎日更新)
  2. 歴代最高記録 投球回【シーズン記録】 - NPB.jp 日本野球機構
  3. 通算記録 (MLB) - Baseball-Reference.com
  4. 1 2 3 シーズン記録 (MLB) - Baseball-Reference.com
  5. ライブボール時代以前を含めると、上記のジャック・チェスブロ
  6. ライブボール時代以前を含めるとルーブ・ワッデルフィラデルフィア・アスレチックス、1904年)の383.0回、19世紀を含めるとリー・リッチモンドウースター・ルビーレッグス、1880年)の590.2回
  7. ライブボール時代以前を含めると上記のエド・ウォルシュ、19世紀を含めると上記のウィル・ホワイト
  8. ライブボール時代以前を含めると上記のジョー・マクギニティ、19世紀を含めると上記のウィル・ホワイト

関連項目

[編集]