岸田内閣が総辞職 在任1094日、防衛強化や賃上げに注力

岸田文雄内閣は1日午前に開いた閣議で総辞職した。2021年10月4日に就任し、在任日数は1094日間だった。岸信介氏に続き戦後35人の首相のうち8番目だった。防衛力強化や賃上げに取り組んだ。
【ビジュアル解説】
閣議で内閣総辞職に当たっての首相談話を決定した。「先送りできない課題に正面から向き合い、経済、社会、外交において変化を力にする取り組みを着実に進めてきた」と強調した。
石破茂次期政権に向け「日本は内外ともに正念場を迎えている。日本の未来を切りひらく重要政策が力強く進められることを願ってやまない」と期待した。
「一人ひとりの国民の声に寄り添う信頼と共感を得られる政治を実現するのが岸田政権発足の原点であり、一貫して持ち続けてきた決意だった」と振り返った。
自民党の政治資金問題に触れ「国民の政治への信頼を揺るがす事態を招いたことは遺憾だ」と言明した。改正政治資金規正法が成立したものの「政治改革に終わりはなく、引き続き取り組んでいかないといけない」と訴えた。
「経済再生が岸田政権の最大の使命だ」との思いを抱いていたと明かした。成長と分配の好循環をめざす「新しい資本主義」を推進したと説明した。「日本経済は過去30年間続いたデフレ型経済から抜け出し、成長型経済に移行する千載一遇のチャンスを迎えている」と指摘した。
人口減少について「日本社会の最大の課題である」と明記した。少子化対策は年3.6兆円規模の上積みを決めたと自負した。
具体的な施策は10月から児童手当を拡充し、保護者の就労を問わない「こども誰でも通園制度」を創設した。
「外交力の裏付けとなる防衛力の抜本的強化」も成果として挙げた。厳しい安全保障環境を踏まえ防衛費を国内総生産(GDP)比2%まで増やすと決めた。相手のミサイル発射拠点をたたく「反撃能力」の保有にも乗り出した。
バイデン米大統領と信頼関係を築き、24年4月に国賓待遇で訪米した。歴史問題で停滞していた日韓関係も改善させた。ロシアによるウクライナ侵略には米欧と協調し、グローバルサウスとよばれる新興・途上国のつなぎ留めに役割を果たした。
23年5月には地元・広島市で開いた主要7カ国首脳会議(G7広島サミット)の議長を務め、ウクライナのゼレンスキー大統領を招いた。
エネルギー分野では東日本大震災以来の原子力政策を転換した。次世代革新炉を開発・増設し、原発の運転期間を延長すると決めた。脱炭素に向け国費20兆円を投じてグリーントランスフォーメーション(GX)を推進する計画も着手した。

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